空の巣をまもっています

帰ってきたときに、いつでも、いつもの”おかえり”を言いたくて

夫の気持ち、わたしの気持ち

先生は「悪性リンパ腫」とはおっしゃいませんでした
リンパ節に問題がある
という表現でした


その宣告を受けた時の夫の気持ちはどうだったのでしょうか
感情を表に出さなかったので
わかりません


とりあえず
寝耳に水
だったことは夫もわたしも同じでした


とにかく手術して
原因を調べてもらえるんだ
という安心感だったかもしれません


泣いたり、取り乱したり
ドラマのワンシーンみたいな状況ではありませんでした
先生は淡々と事実を話して
わたしたちはその言葉通り受け止めていました


わたしは
リンパ節、腫瘍マーカー、PETの結果画像で
リンパのがんだということを確信しました
間違いであってほしいという望みが
ほぼないこともその時に理解しました


先生はやんわりと
今は治療が確立しているから
昔と違って治らない病気ではありません、とおっしゃってくれました


あまり覚えていないのですが、わたしは多分
泣いている暇はない
と強く意識したと思います


帰宅後すぐに調べました
夫の様子や、症状などから
多分これだという病名を推測しました
(そしてその推測は病名やステージまで当たりましたが
前向きな予測ではないので全然嬉しくなかったです)
確かに今は不治の病ではなくなったらしい
けど夫はかなり悪い状態のようです


真っ暗です


だって
夫は
いつも元気なはずだったのだから
元気で留守ばかりの鳥だったのだから