空の巣をまもっています

帰ってきたときに、いつでも、いつもの”おかえり”を言いたくて

冬の青空

私は雪国の出身です。
冬は、半年間
雪との戦いでした。


冬の間は
ほとんどずっと
空は灰色
そして灰色の空から、来る日も来る日も
容赦無く
雪が舞い降りてくるのです。


ごくたまに晴れた日は、
息をのむような美しい銀世界
だけど、それは一瞬のこと
すぐに灰色の空に逆戻り。


それが当たり前の日々でした。


上京して初めての冬
驚きました。


毎日が晴天、明るく輝く太陽。
キンと冷えたクリアな空気の上に高く
雲ひとつない青空
それが、東京の冬なのです。


不思議でした。
同じ日本なのに
まるで正反対


自然環境が全然違う。
私の性格が、
都会出身の友人と全然違っても
仕方ないなぁ...
と、当時は本気で思っていました。(そんなことはありません)
人生観を覆すような気候なのです。
(アイデンティティに影響するかどうかは、その人次第だと思います)


雪国で育ったことは
メリットがたくさんあります。
何より、あの素晴らしい雪景色をいつも観ることができたのです。
マイナスに思ってはいません。


ですが、毎年豪雪のニュースが流れるたび
そこで暮らすことの幸福と苦労を偲びます。


もう少し、青空の日があればいいのに。
ちょうどよく雪が降ってくれないかな、と
自然を少し恨みます。