空の巣をまもっています

帰ってきたときに、いつでも、いつもの”おかえり”を言いたくて

ベストコンディションで迎えられなかった抗がん剤治療2回目

謎の高熱の原因を
病院側も色々調べてくれましたが
虫垂の炎症によるものかもしれない、という
曖昧な見解でした
けれど
もうすぐ初回治療から3週間
治療の2回目が控えています


抗がん剤治療2回目を延期して
発熱をおさめるか
熱があっても決行するか
(ベストコンディションではないからあまり好ましくない)
ちょうど年末年始で病院のスタッフがフル機能していない


という理由から
なかなか次の治療計画方針が定まりませんでした
先生方の慎重派と積極派で意見がまとまらないようでした


決まったのが前々日
「発熱の原因を取り除くには
がんそのものを攻撃しないと根本的な解決にはならない」
ということで
本当ならとっくに退院して、外来で受ける治療のはずだったのに
入院を継続して
発熱したまま抗生剤を投与しつつの抗がん剤治療2回目を行いました


と言っても
点滴を午前中から夕方遅くまで入れ続けるという形のもので
アナキフィラシーショックがなければ
痛みや、心配はありません
本人にとってはいつもの生活です
24時間ずっと点滴されている毎日ですから


点滴自体も、点滴の針が入る血管が見つからず
なんども挿し直したりして
苦労していました

仕事とお見舞い

これを書いている時点で
夫の最初の入院から3ヶ月
仕事とお見舞いの両立は
けっこう大変です


電車の往復でちょうど500円くらい
駅から徒歩12分くらいの距離の病院で
首都圏では
かなり好条件の立地です
ありがたいと思わなくてはいけません


ですが


最初は仕事が終わって夕方
毎日面会に行っていましたが
体力が続きませんでした


今は大体
一日おきに行っています
それでも
しんどいな、と思います


初めの虫垂炎疑惑の時は
お腹の病気ということで
食べ物の差し入れはしなかったので
交通費だけの出費でしたが


血液のがんとわかってからは
何を食べてもいいよ、と言われたので
夫が食べたい食料品を購入して運んでいます
無添加で自然のものを選んでいます
その食料品もけっこうな出費です
そして
それらを探し、購入し、運ぶのも
時間がかかるし重労働です


わたしもつらいのに
夫の前では泣き言が言えません


明るくニコニコと平常の元気なわたしで
接するのは疲れます


夫もやせ細っていましたが
わたしも、疲れ切って痩せてしまいました
(元が元なので外見ではわからないかもしれません)


いつかは
退院して治療を継続することになるだろうけど
(病院としてはいつまでも入院させておくことができないようです)
夫は何よりも退院して自宅に帰りたいと
望んでいるけど
その時に
夫を元気付けつつ
ケアしていける自信がありません
今でさえクタクタですが
それでも
このままでいいからずっと入院していて欲しい自分がいます


わたしが疲れて倒れてはいけないから
強い気持ちでいなくてはいけない
そう思うこと自体良くないと
(燃え尽きてしまうから)
分かっているのですが
結局自分を奮い立たせるしかありません


職場の上司には
事情を説明し
緊急時には迷惑をかけるかもと報告し
早め早めの仕事を心がけています


職場の同僚には伝えていません
同情されて気を遣われるのが嫌だからです
職場では
たわいのない話で笑ったりできるのが救いです
この病気から離れて過ごすひとときが
ありがたいです


仕事があってよかった
職場というもう一つの
わたしの拠り所があって
本当に良かったと思っています

原因不明の高熱

抗がん剤治療を施して2週間後くらいから
発熱するようになりました
これは白血球が減少するため発熱しやすいという副作用の一つです
そして白血球の数値が上がってくると
その発熱もなくなってくるはずです


ですが
夫は白血球が正常値に戻っても
あいかわらず発熱し続け
時にはさらに高熱を出すようになってしまいました
副作用はおさまってきたはずなのに
発熱のせいで
また食欲も落ちて、だるいのに眠れない。。。
夫はみるみる衰弱してきました


そこで抗生剤の点滴を24時間投与されました
それでも発熱することがあります


これは抗がん剤の副作用とは考えにくい
ということで
CT検査で全身を見ることになりました


検査では
リンパのがんはかなり縮小したそうで
治療は効果があったそうです


しかし
もともと虫垂にあった炎症が
がんとは別に悪さしているのでは?
ということがなんとなくわかったみたいです


でもがんの治療中で
手術して取り出すことはできません


継続して様子を見ましょう
ということになり
うまくいけば退院できる時期なのに
入院が続くことになりました
そのことは
退院を心待ちにしている夫にとっては
かなり悲しいことのようでした